注意点や心構えを知ろう

高齢者のリハビリは、若年層や中年層と比べて圧倒的に難しいと言えます。年齢が若ければしっかりとコミュニケーションや意思疎通ができますし、回復力もあるので状態は良くなる一方です。しかし高齢者は昨日良くても今日は体が動かなかったり、頻繁に体調を崩すなどして順調に進まない場合が多いのです。順調に進まずに一進一退を繰り返す状況であれば高齢者もストレスが溜まりますし、サポートする側も焦りが生じます。それが原因でお互いの関係性に亀裂が入るとリハビリの時間が辛くなってしまうので注意する必要があります。

大切な心構えとしては、高齢者の立場になって一つ一つクリアしていくということです。体が思い通りに動かないのは当たり前のことなので、時間を要することを念頭に置いて指導しなければいけません。単純作業の繰り返しであっても、徐々に関節の可動域が広くなったり筋力が強化されます。体がよく動くようになると高齢者も気分が良くなりますが、無理をして後退しないように制することも重要です。

また忘れてはならないのは精神面のサポートです。高齢者にとっても、思い通りに体が動かないというのは大変なストレスですし、ひどく落ち込んでしまうケースもあります。絶望的な気分の中でリハビリをしても毎日が楽しくないですし、最悪の場合動きがラフになって怪我をする可能性もあります。高齢者をポジティブにさせるような言葉をかけて、楽しいリハビリになるように心掛けたいものです。